精霊流しが終わると、長崎人の気持ちは自然と秋支度を始めるような気がします。10月のおくんちに向けて体力を温存するような、ゆったりと過ごす季節。そんな頃、太陰暦(旧暦)のお盆がやって来ます。
室町幕府の時代から明王朝と日本との貿易は盛んに行われ、その流れの中で長崎に移り住んだ福建省の人々。彼らは異国の地での心の拠り所として1629年に黄檗宗(おうばくしゅう)の禅寺である崇福寺を長崎の丘に建立し、以来約400年の間、長崎に住む華僑の人々と歴史を刻んで来ました。そんな崇福寺で3年ぶりに「蘭盆勝会」(らんぼんしょうえい)が本格的に開催されました。

「蘭盆勝会」とは中国のお盆の行事でその地域や宗派で呼び方が異なり、中国盆、唐盆、中元節、盂蘭盆(うらぼんえ)とも呼ばれます。崇福寺では毎年太陰暦の7月26日から7月28日までの3日間(2022年は8月23~25日)行われ、まず初日にご先祖の霊と共に全ての彷徨える魂を食事やエンターテイメントでお迎えします。


そして最終日「金山銀山」と呼ばれるあの世での金銭を模した紙を爆竹と共に燃やし、魂たちを見送ります。
